ボスウェリア ネグレクタの発根管理を始めました
今回購入した2株を温室を使用せずに管理していきます(ただ設備がないだけ)
自分なりにベスト!と思える手法でチャレンジしていきます
根拠はグラキリスを発根させた経験に加え、ネグレクタに関する先輩のブログや論文を読んで集めた情報です
※あくまで私なりのやり方なので、悪しからず
9月5日現在、最高気温が23〜25℃くらい
温室なしで管理できるギリギリの時期になっているかなと思いますがいざ!
ボスウェリア ネグレクタ 発根管理のポイント6選
なるべく新鮮な株である
信頼できる販売者から購入すること
新鮮な株は樹液にじみがあったり、芽吹きがみられることも!
水はけの良い用土
用土配合
赤玉土6、日向土3、桐生砂1、ゼオライト0.5、マグァンプK少量
断面からの腐りを防ぐため、菌が好む有機質は入れないようにしています
また、水はけを阻害する微塵を除くために篩でふるっておきます
篩は100均で手に入るもので十分です
空気の循環
根が蒸れないよう、また新鮮な空気が送り込まれるように空気の循環がある環境に置きます
室内や温室の場合はサーキュレーターを使用します
サーキュレーターは持っていると洗濯物の部屋干しや空調の効率化にも使えるので、あると何かと便利です
首振り機能、タイマーやリズム機能がある機種がおすすめ!
●湿度について
日本の5月〜9月にかけての湿度(関東平均60〜75%程度)であれば、常に加湿する必要はないと考えています
発根管理における加湿の目的は一般に、蒸散による水分消費を抑えるためです
ベアルートのネグレクタはそもそもほとんど葉がないので、蒸散による水分消費は少ないでしょうし、むしろ湿度を上げすぎると腐敗してしまうリスクが高くなります
(実際に温室管理で腐ってしまった例をネット上でちらほら見かけました)
発根管理の前処理
主根のカット

新鮮な組織が現れる部分までカットします
このとき、発根後に植えたい鉢のサイズに合わせて長さを調整します
新鮮であるかどうかの見分け方は下記の通りです
- 色(画像参照)
- 木のいい香りがすること
- 断面から粘りのある透明な樹液が出てくること
ネグレクタの根は硬いのでノコギリを使用 手軽でコスパが良いので私はこちらを使用しました

オキシベロン(発根促進剤)50倍希釈に24時間浸漬

植物ホルモン剤タイプの発根促進剤オキシベロンを50倍に希釈(例:液剤20mlに980mlの水)
主根部分を24時間浸漬する
私はここで液温を上げるためにヒートマットを使用しています
希釈倍率と浸漬時間については諸説ありますが、グラキリスではこの方法でうまくいっているのでネグレクタでも採用

主根の乾燥

液剤処理直後は断面の組織が軟らかく雑菌が入りやすい状態となっており、そのまま植えると腐敗するリスクが高くなります
断面が乾燥するまで、サーキュレーター弱設定で風を送りながら5〜6時間程度放置します
こんな感じです! 木部はカラカラ

主根断面の殺菌処理
薬剤を塗布して払った後
(画像はグラキリスです… 撮り忘れてしまいました)
乾燥後、殺菌剤ベンレートと発根促進剤ルートンを1:1で混合した薬剤粉末を主根断面とその周囲に塗布します
この際にできるだけ余分な粉を払っておきます(筆を使うとやりやすいです)
植え付け
発根管理において見栄えは二の次!プラスチック製のスリット鉢を使用します
スリットから新鮮な空気が取り込まれ、根にとって良い環境を保てます
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鉢底ネットを敷いて、鉢底石(軽石など)を入れます
用土はできるだけ少なくしたいので、鉢底石は主根の4〜5cm下まで入れるようにしています
鉢の中で浮かせてしっかりと位置を決めつつ、用土を入れていきます
目標の高さまで用土が入ったら、割り箸などで軽く表土を突いて締めます
※まだ固定されていないので倒してしまわないように注意します
グラついていると倒れてしまったり、出たばかりの根が傷ついたりといった不幸につながるので、ビニール紐などで固定します

灌水
鉢底から澄んだ水が出るまでたっぷりと灌水します
私はおまじない程度に、余った殺菌剤ベンレートを2000倍希釈した水で灌水しています
ベンレート水 こんな感じで濁った水が出ます
発根管理方法
管理環境
- 日中は遮光した半日陰で外管理
※気温の低い日は室内管理にします - 夜は室内でヒートマット+サーキュレーター
(今後、気温等のデータを追加予定)
水やりのタイミング
完全に用土が乾ききらないタイミングで
乾き具合の確認には竹串を使用しています
【参考】ボスウェリア ネグレクタ植生地の環境
ボスウェリア ネグレクタについての論文があったので抜粋
- 地域:エチオピア アレロ
- 海抜:750から1700m
- 気候:半乾燥地帯、平均最高気温26℃、平均最低気温14℃
- 土壌:71.1%が砂質で残りの30%弱が粘土質
わずかな有機炭素と窒素を含む - 降水:年間降水量385mm
長めの雨季(3〜5月)と短めの雨季(10〜11月)がある
Mokira, M. et al. (2017).
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